ナースコール呼んでも来ない

2018/06/25
 
この記事を書いている人 - WRITER -
「人生100年時代突入」という言葉を耳にするようになった。いきなりとは虫のいい話で現在10代の若者に照準を合わせ二人に一人が100歳を迎えるだろうという構想だ既に始まっているとも言われる。早い話が老後が長くなるということで様々な要因で元気に高齢化に向けて「副業・兼業の推進」が社会に取って顕著になっていく。筆者は70代に仲間入りしたが友人から「年寄りの自覚が足りない」と指摘されたことがある。捉えようでどうにでも解釈できるが中身のある年寄を目指すにはチャンスだと思っている。欲深くあと15年をそこそこ生かして戴くと考えるならばまだ青年期である。「人生死ぬまで勉強」と言われるが失敗を伴う貴重な時間だ。これまでの「教育」「勤労」「引退」という3ステージの人生から、「学びながら働く(学生起業)」、「働きながら学ぶ(リカレント教育)」、「複数の仕事や活動を並行して行う(副業・兼業)」、「自身のビジネスを始める(起業)」といった、様々なステージ人生を送るというのが、グラットン氏が言うLIEF SHIFT(ライフシフト)のようである。大いににもがき後世に残せる力を蓄えるために「いっときの恥」をかく道場としてこのブログを成就させたい。目指せエバーグリーンコンテンツ

ナースコール、終わったら押して下さい。

これは以前に書いたナースコールといなり寿司 の患者Tさんの話である。
私は病院の夜間受付をしている。交代制勤務なので同僚と交替勤務である。

同僚の当直日、入院前のTさんが「腰が痛いから点滴を打って欲しい」と車椅子で来院。

Tさんは私と同年でありそれが故に院内では友達と認識されている。Tさんの眉毛は刺青で腕にもなにやらそれらしきものが見え隠れしている。常々任侠の話を聞かされている時にはそれ以上聞くのは不味い話も多く中断させたこともがよくあった。特に血気盛んな頃の武勇伝は講釈師そのもので額から汗をだし生き生きとしていて病人らしからぬ気合が入っていた。内容が内容なだけに二人だけの話が殆どだったが体にとって悪くはないだろうと話相手になったものだ。

点滴開始

そんなTさんは受付から一番離れた奥の点滴室だった。
点滴は量と注入量で大方の時間を計り、患者さんが点滴が終わる頃ナースコールで知らせるという仕組みだ、ナースコールの受信機は受付の隣の病室にありコールすれば夜間なので病棟看護師に知らせる手はずだ。

看護師は同僚に「〇〇時〇〇分頃にナースコールが鳴ればPHSで知らせて下さい」と言い残して病棟に戻っていったという。

現代は電子音ばかりになって院内だけでも外線電話、PHS、酸素残量警報機、2階病棟のナースコール、救急車搬入電話等々キリがない。
そのなかで唯一点滴室からのナースコールを聞き分けなければならない。

車椅子で追っかけ回されている

数日後勤務交代に出勤したら同僚が車椅子に乗ったTさんに追っかけられている、看護師が車椅子を掴んで止めているではないか。

私「どうしたの」
看護師「どうやら先日の点滴終了の時ナースコールに気が付かず相当待たせたのを怒ってるらしい1時間以上放置、何度も鳴らしたという」
私Tさんに「申し訳ないことしましたね、すみませんでした」
Tさん「そうだよ、こいつは謝らないどころか音が聞き分けられなかった、他の音がいろいろしてと言い訳ばかりしやがって」
私同僚に「ちゃんと謝らなかったことに対して怒ってるんだ、事情はわかるが先ずは誤って」
同僚は深々と頭を下げて「申し訳ありませんでした、言い訳ばかりして申し訳なかったです、許してください」
Tさん「そうだよ、あの場で誤れば何てことなかったんだよ」

どうやら自分で点滴の針を抜いて車椅子で追っかけまわしたので患者さん含む皆から止められ追い出されたらしい。

一応話がついてTさんはまた痛み止の点滴を始めた。

ルルールルーナースコールが鳴った。急いで点滴室に行くと

「あんたがきてくれてよかったよ、あいつを片端にするところだった」

車椅子でないと動けないTさん相変わらず威勢がいい。

「そんなカッカしちゃいかんよ、歩けなくても威勢はいいんだからまったく」同年だからか私には起こらない。

「そーだろーなー同じ年で体がこんなに違うのは迷惑ばっかしかけてるからかなー」

っと神妙になった。

夜また一問題

夜間は常勤医師でなく外部からの当直が担当している。

翌々日の夜、例によって「痛いから点滴してくれよー」と夜間外来に来た。

当直医師は初対面「診察してからでないと点滴するかどうか判断します」とのこと

Tさん「いつもやってもらってるんだ、あの点滴したら楽になるんだ、早く点滴してくれ」と言い張ってる、医師は診察が先と譲らない。

通常病院に来て医師の指示なく点滴、投薬はないのでそれを説明すると

「痛いんだよ、頼むよ」

当直医に経過を話し素早く診察をして貰い点滴に入った。
楽になったのか帰りは超機嫌だったが痛みの頻度が高くなったので暫く入院することになった。

最後に

私にも経験がある。
患者さんから「いくら呼んでも来なかった」という苦情があり、普通に居て気づかないというのは問題だと思いいろいろ調べてみたらナースコールの受信機の音量がOFFになっており点滅だけの通知になっていた。患者さんにお詫びし、受信機設定の未確認でした。と伝え事なきを得たが他人事ではない話だ。
Tさんが亡くなった今思うと相当痛かったんだなーと思う、が病院(診療)の規則は破れないから申し訳なかった思いだ。
聞いた話だがTさんの点滴には痛み止のモルヒネが入っていたそうだ。
情けも程々に職務を全うするには難しい問題だ。

この記事を書いている人 - WRITER -
「人生100年時代突入」という言葉を耳にするようになった。いきなりとは虫のいい話で現在10代の若者に照準を合わせ二人に一人が100歳を迎えるだろうという構想だ既に始まっているとも言われる。早い話が老後が長くなるということで様々な要因で元気に高齢化に向けて「副業・兼業の推進」が社会に取って顕著になっていく。筆者は70代に仲間入りしたが友人から「年寄りの自覚が足りない」と指摘されたことがある。捉えようでどうにでも解釈できるが中身のある年寄を目指すにはチャンスだと思っている。欲深くあと15年をそこそこ生かして戴くと考えるならばまだ青年期である。「人生死ぬまで勉強」と言われるが失敗を伴う貴重な時間だ。これまでの「教育」「勤労」「引退」という3ステージの人生から、「学びながら働く(学生起業)」、「働きながら学ぶ(リカレント教育)」、「複数の仕事や活動を並行して行う(副業・兼業)」、「自身のビジネスを始める(起業)」といった、様々なステージ人生を送るというのが、グラットン氏が言うLIEF SHIFT(ライフシフト)のようである。大いににもがき後世に残せる力を蓄えるために「いっときの恥」をかく道場としてこのブログを成就させたい。目指せエバーグリーンコンテンツ

Copyright© いさりば , 2018 All Rights Reserved.